1958年に発行されたこの本は、子供向けに多くの挿し絵が挿入されていますが、その208頁から209頁にかけての挿し絵は、エホバの証人の多くの子供たちを、悪夢でうなされさせた有名なものです。子供時代にエホバの証人の家庭に育ち、この絵を見せられた子供たちは一生忘れられない恐怖心を心の底に焼き付けられたと言われます。
崩れるビル、地面の割れ目、苦しみに打ちひしがれる人々の顔、ものみの塔が常に使うハルマゲドンの設定ですが、その生々しさは見る者の、特に子供たちの感情に強く訴えます。
この最も最近の挿し絵では更にグロテスクの度を増して、転がる死体を生々しく描写しています。ものみの塔は子供たちに暴力シーンを映画や漫画で見せることに対して警告していますが、その一方で、「自分たちの組織への忠誠を守らない者はこの様になる」という見せしめのためには、このようなグロテスクな絵を平気で使い、エホバの証人の心の奥底に強く感情に訴える形で、組織への忠誠を浸透させているのです。
ものみの塔の出版物はその一方、グロテスクなハルマゲドンの挿し絵と対照的に、いかに組織に忠実な者はハルマゲドンを生き残り、地上の楽園で幸せに生き残れるかを、誰もが羨むような描写でエホバの証人に印象づけます。これらの絵の特徴は、常に物質的な欲望が満たされている描写です。すなわち豊富な食物、きれいな衣類と住宅環境、野獣との共存が示されます。これらの絵から、ものみの塔のマインド・コントロールが実の所、いかに物質的な恐怖と、それに対する対照としての物質的な幸福を大きな駆動力としているかが分かります。